20250224185356 木下研究所という名称はいったい何なのか

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短かく: 2003年ごろにペンネーム的に使い初めた名称を、個人事業開業の時に屋号としたものです。

※ このドキュメントは自分の考えを誤解の無いように伝えたく、色々と考えながら書いています。気になった点があれば随時アップデートしているので流動性が高いです.

なぜ本名の斉田ではないのか?

2003年ごろから、 「何かをたった一人で作りだすことはできず、多くの人が関っている。名前が出ている人だけで全てが出来あがっているのではない」 という信念に近い考えが私にあります。例えば、簡単な電子回路の基板を作るだけでも、

  • 基板設計ソフトを作った人々
  • 電子部品を作っている会社で働いている人々
  • 基板工場の人々
  • 物流にたずさわっている人々

などなど、数えられないくらいの人が関わっています。もっともっといるだろ、と思ったあなた、私と考え方を共有している部分があると思います。こっち側です。

社会の状況など、色々な理由で、運良く実現できた部分がかなりあると、私は考えています。極端な話ですが、もし私が5000年前に生まれたとして、同じことができたでしょうか?絶対無理です。今私が10円しか持ってなくて、家も無い状態だったとして、同じことができたでしょうか?同じく絶対無理です。

会社などで製品開発をしている場合、間接部門である経理などの人がメディアで注目されることはありませんが、製品を作って売るために、そして組織を維持するために、とても重要な役割を担っていると思います。

サラリーマンとして会社組織で働いている状況で、メディアの取材を受けることなどがありました。そもそもエンジニアも複数いて、勝手に自分がその代表として何かを話す、ということに、結構な違和感を感じていました。広報することは大切だし、売れたほうが会社全体にプラスになります。そういう経緯で、機会があれば製品のアピールはしていましたが、私個人の成果ではないのだが、そこを伝えられていない、ということがずっと気になっていました。

自営業になった今でも、何かしらのアイデアは、偶然目にして思いついたり、何気ない会話などが元になることなどがあります。

完全にゼロから、たった一人で何かを思いつく、ということは、そもそもありえないのではないか?と私は考えています。

木下研究所は、社会で注目されがちなのに、正確に把握しきれない「誰が」から、製品や発表などを分離して、「それ自体が面白いか?」 を判断してほしい、という思いで作られました。

そのような経緯から、「斉田」という人間とのバインドも一旦外した名称にする必要が、必然的に存在しました。

当時(2005 or 6年くらい?) 作ったWEBサイトは今でも残っています。 kinoshita lab public website ここに書かれていることは今でも基本理念として最重要な要素です。このサイトで伝えているように、木下というのはある種の記号で、ブルバキアラン・スミシー のような、架空の存在が何かを作り上げたということにして、「誰が?」を無効化しようという試みです。

現時点では、このアイディアはあまりにもラディカルすぎるとも思っています。GNUですら認めている著作権を、それは「誰が」作ったかを表明しないと認定されない権利なので、根本的に否定しています。2025年現在、このような考え方は一般に受けいれられないであろう、ということは織り込みつつ、少しずつできることをやっていこうと思っています。

以上の経緯で作られている名称なので、屋号にすることは迷いましたが、私がそもそも上記の考え方で日々何かを作ったりしています。理念の実践方法としての1つとして良いのではないか?という考えに至り、開業時に屋号としました。それゆえ、弊所の製品は全ての設計データはオープンソースにしています。オープンソースでは不十分なので、パブリックドメインにするべきなのかもしれません。現時点では、そうすると逆に気味が悪くて再利用されにくいのではないか、と考えたので、可能な限りゆるい再利用可能なライセンスを適用しています。

また、自分だけが知っている知識や情報で何かを作る、というのも、情報格差をアービトラージ的に利用してしまっていることになり、不公平感があります。そういうことが無いようにしたい、という考えから、自分が知ったことなどは全てこちらのドメイン notes.kinoshita-lab.org で、基本的に公開することにしています。 (当然ですが、NDAを結んだ内容などは除きます。)

なぜ木下なのか?

当時、それなりにメジャーな苗字で、たまたま周辺にいなかったから、という理由です。現在では何人もの「木下さん」と知り合う機会がありました。とはいえ屋号は今更変えられないので、木下研究所を名乗っています。

タダノリを許すのか?

私が全てを公開している状態で、もっとうまく商売をやれる人が、アイディアを利用して私以上に金銭的な果実を得る、というケースは今のところ十二分に有り得る事態だと思っています。どうやったらうまくいったのか?をぜひ公開してほしいと思いますが、公開したくない場合もあるだろうと思います。

私は、「秘密にしたほうが得」、という状態を、とても無くしたいです。多くの人が自分の考え方、やり方を共有して、さらに誰も損しないといいなあ、と現時点では希望的に考えています。沈黙している人が得しないような仕組みが存在してほしいです。現状は無いです。が、そのうち出来ると楽観視しています。